記念日

その日は、何度も数えてしまう日だ。

結婚して、妊娠するまでの1年は、

月に1回。

1人目が生まれて、

2人目を妊娠するまで、

2年で2回。

2人目が生まれてから、

16年。

数えるものが、ない。

何もない。

あなたに、涙ながらに訴えかけた回数を、

数えようか。

数える度に、

骨に正の字を刻むような痛みを覚える。

そんなことも、

あなたは、知らない。

そして、誰も、

あなたを罰しない。

そんな憂鬱な日を、今年も迎える。

 

結婚記念日、おめでとう。

絶叫

嫌な記憶は明確に残るものだ。

あなたと交わった回数

そして、

私に、触れなくなった日

隣で眠っているのに、

凄く遠くに思えたこと。

憎しみに涙を流したこと。

私がすべてを諦めた日

それらを、反芻して、

また、絶望する。

私の人生は、絶望の繰り返しだ。

そして、その絶望は、

あなたへの愛そのものでもある。

その苦しみが、届かない。

私の、悲痛な絶叫が、

なぜ、近くにいるのに、届かないのか。

 

 

よるとこどく

孤独は、歳をとればとるほどに、

深くなる。

夜が深くなると、自分を抱き締めてくれる手がない事に気付いてしまうのだ。

孤独は、より浮き彫りにされて。

夜は、こんなにも闇なのに。

孤独は、ものともせず、黒く暗く輝くのだ。

この、どうしようもない孤独を。

この、どうしようもない寂しさを。

忘れるために、眠る。

黒くて暗い孤独の球体を抱いて、

眠りに急ぐ。